広報担当者の仕事とは?復帰初日に感じた「ニュースは3行から始まる」

復帰初日。ニュースは、たった3行から始まった。

半年間の育休を終え、久しぶりに会社へ戻りました。

メールを確認し、社内の情報を一つずつ見ていく。

そんな中、一つの通達に目が留まりました。

ほとんどの人は、そのまま読み流してしまうような内容です。

実際、他の広報担当者も特に反応していませんでした。

でも、私はその中のたった3行で手が止まりました。

「これはニュースになる。」

そう思ったのです。

もちろん、その3行だけで記事になるわけではありません。

でも、その3行には、

従業員にとって価値があり、なおかつ社会の流れとも結び付けられる可能性がありました。

私は、そこにニュース性を感じました。

正直なところ、

「なぜ誰も気付かないんだろう。」

とも思いました。

でも、14年間この仕事をしてきて分かったことがあります。

ニュースは、誰の目にも同じように見えるものではありません。

ニュースだと思ったら、まず想定記事を書く

「これはニュースになる。」

そう思ってから、私が最初にやることがあります。

想定記事を書くことです。

復帰初日もそうでした。

約1時間で、A4一枚の資料を作りました。

書いたのは、

  • タイトル
  • リード文
  • 想定記事
  • 取材対応者
  • 取材対応時期

です。

「まだ発表するかどうかも決まっていないのに?」

そう思われるかもしれません。

でも、経験上、この一枚があるかないかで、その後の社内調整のスピードが大きく変わります。

口頭で、

「ニュースになりそうです。」

と説明するより、

「こういう記事になると考えています。」

と一枚の資料を見せた方が、圧倒的に議論しやすいのです。

担当者とも、

「この表現の方が伝わる。」

「ここはまだ言えない。」

「この情報を追加できそう。」

そんな話ができます。

つまり、この資料は記事を書くためではありません。

社内で議論するための資料なのです。

広報担当者の仕事は、文章を書くことではない

広報担当者というと、

「プレスリリースを書く人。」

そんなイメージを持たれることがあります。

もちろん、それも仕事の一つです。

でも、本当に価値があるのは、その前です。

ニュースになる可能性を見つけること。

そして、

ニュースとして育てること。

文章を書く技術だけなら、AIでもある程度できる時代になりました。

でも、

「これはニュースになる。」

と気付く力。

そして、

「こういう見せ方なら社会に伝わる。」

と考える力は、経験が大きく影響します。

だから私は、

広報担当者の仕事は、文章を書くことではなく、

ニュースを見つけ、育てることだと思っています。

💡広報歴14年のワンポイント

ニュースは、ゼロから生み出すものではありません。

社内には、価値のある取り組みが数多く眠っています。

広報担当者の役割は、それを見つけ、社会へ伝わる形に整理することです。

担当者が変われば、報道数は変わる

この出来事を通じて、改めて思ったことがあります。

広報担当者によって、報道数は変わります。

担当者が作った制度は変わりません。

会社の考え方も変わりません。

担当者の努力も変わりません。

変わるのは、

それを社会へ届けられるかどうか。

その一点です。

今回の制度も、広報が気付かなければ、社内通達として流れて終わっていたかもしれません。

でも、ニュースとして整理し、担当者と議論し、取材につながれば、多くの人に知ってもらえる可能性があります。

広報担当者の仕事は、目立つことではありません。

担当者が何カ月、何年もかけて考えた取り組みを、社会へ届ける橋渡しをすることです。

【Before / After】

広報担当者がいればいいわけではない

ここまで読むと、

「広報担当者を配置すれば、報道されるようになる。」

そう思われるかもしれません。

でも、私はそうは思いません。

実際、私の会社にも広報担当者は複数います。

それでも今回のようなニュースに、誰も気付きませんでした。

見逃したのかもしれません。

興味がなかったのかもしれません。

理由は分かりません。

ただ、一つ言えるのは、

広報担当者がいることと、ニュースを生み出せることは別だということです。

広報担当者は、プレスリリースを書く仕事ではありません。

社内に眠っている価値を見つけ、

社会との接点を考え、

ニュースとして育てる仕事です。

だから企業が育てるべきなのは、

単に広報担当者ではありません。

ニュースを見つけ、育てられる広報担当者です。

ニュースは、年に何度も埋もれている

今回の出来事は、特別ではありません。

14年間広報をしてきましたが、

こうした「埋もれていたニュース」は、年に何度もあります。

担当者は一生懸命仕事をしています。

でも、その仕事をニュースとして見る機会はほとんどありません。

「従業員にとって価値はあるか。」

「社会の流れと一致しているか。」

「珍しい取り組みではないか。」

そんな視点で仕事を見ている人は、意外と少ないのです。

だからこそ、広報担当者には価値があります。

ニュースをゼロから作るのではありません。

社内に眠っている価値を見つけ、育てる。

それが広報の仕事だと思っています。

広報は、「文章を書く仕事」ではない

広報担当者というと、

プレスリリースを書く人。

記者対応をする人。

そんなイメージを持たれることがあります。

もちろん、それも間違いではありません。

でも、私は違うと思っています。

広報担当者の価値は、

文章を書くことではありません。

担当者が作った価値を見つけ、

ニュースとして整理し、

社会へ届けること。

そこに広報の価値があります。

だから私は、プレスリリースを書く前に、想定記事を書きます。

記事として成立するのか。

どんなタイトルになるのか。

どんな質問が来そうなのか。

そこまで考えることで、担当者との議論も深まり、より良い情報発信につながるからです。

💡広報歴14年のワンポイント

「プレスリリースを書いてください。」

そう依頼されたら、まず記事を想像してください。

「もし新聞記者なら、どんな記事を書くか。」

そこまで考えてからプレスリリースを書くと、伝えるべき情報やニュース性が整理され、文章も格段に書きやすくなります。

まとめ|広報担当者によって、報道数は変わる

復帰初日。

私は、社内通達のたった3行からニュース性を見つけました。

そして約1時間で、A4一枚の想定記事を作りました。

それは、文章を書くためではありません。

担当者と議論し、ニュースを育てるためです。

担当者が生み出した価値は変わりません。

制度も変わりません。

努力も変わりません。

変わるのは、

社会へ届くかどうか。

私は14年間、この仕事を通じてそれを何度も見てきました。

だから思います。

広報担当者によって、報道数は変わる。

そして企業は、営業や技術だけでなく、

広報という仕事にも、もっと投資し、人を育てるべきではないでしょうか。

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